
中古住宅の公住を検討している方「中古住宅を検討しているんだけど、建物の状態が不明な点が多く心配。安心R住宅制度があるって聞いたんだけど、普通の中古住宅と何が違うの?」
こんな質問に答えます。
☑今回のテーマ
安心R住宅制度の理解ができて、中古住宅選びの基準が分かります
安心R住宅制度とは
日本における中古住宅の流通数は、平成25年に全住宅流通数の14.7%あまりというデータが出ており、諸外国に比べるとその流通量は6分の1だと言われております。
その背景には住宅ローンの広がりを背景に、新築住宅を取得する上での優遇税制を設け、国を挙げて新築住宅を後押ししてきた背景と、流通市場において戸建て住宅が一律に経年減価し、築20~25年程度で市場価値がゼロとなる慣行の存在が挙げられます。
1963年にはわずか2.5%だった空き家率が、2019年4月に公表された平成30年住宅・土地統計調査のデータを見ると2018年の空き家率は13.6%に増えており、今後10年で空家率は2倍に増えるのでは、という調査結果もあります。
こうした中、国土交通省では平成30年4月に「特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度(安心R住宅制度)」を創設しました。この制度は、国が団体事業者(一般社団法人等)に標章・要件等を示し、審査・登録をします。団体事業者は事業者(売買仲介業者や売主)に指導・監督をして標章の使用を許可しています。
今までの問題点
中古住宅を購入した方へのアンケート調査結果では、中古住宅を選んだ理由は「価格が適正だったから」というものが全体の6割でした。こうしたメリットがあるにもかかわらず流通量が諸外国に比べて低調なのは中古住宅に対する「劣化具合が分からなくて不安」「使用感があり清潔感にかける」「物件自体の情報の少なさ」が原因であると考えられます。
安心R住宅制度で約束される品質について(安心R住宅の要件)
不安の払しょく
耐震性
現行の建築基準法の耐震基準に適合するもの又はこれに準ずるもので、昭和56年6月1日以降に建築したものか、それ以前に建築された建物は耐震診断により安全性が確かめられたものとなります。
構造上の不具合や雨漏り
既存住宅売買瑕疵保険契約を締結するための検査基準に適合したものであること。また、構造上の不具合あるいは雨漏りが認められた場合で、該当箇所の改修が完了しているものを含みます。
既存住宅売買瑕疵保険の申し込みが受理されている場合はその旨を情報提供することとされています。
中古マンションなど
管理規約及び長期修繕計画を有するとともに、住宅購入者の求めに応じて情報の内容を開示すること。
古さ・汚さの払しょく
リフォーム工事
「事業者団体毎に住宅リフォーム工事の実施判断の基準」を定め基準に合致したリフォーム工事を実施している事。又はリフォームを実施していない場合、金額の記載もある提案書を提示する事。そして必要に応じてリフォーム業者のあっせんを行う事が定められています。
写真など
外装、内装、台所、浴室、便所、洗面所など現況の状態を観覧できるようにする事など。
物件自体の情報を開示
有・無・不明の開示が必要な項目
- 建築時の情報・・・建築確認済証や設計図書など
- 維持保全の状況に係る情報・・改修・修繕履歴や点検・診断の結果など
- 保険又は保障にかかわる情報・・設備や主要構造部分の保険や保証の状況など
- 省エネルギーに係る情報・・省エネ設備の情報や窓の性能情報など
- 共用部分の管理に係る情報(マンション限定)・・大規模修繕実施状況や修繕積立金の状況など
- その他・・建築時の設計施工業者に関する書類や販売時のパンフレットなど
情報格差の是正
購入を検討する方に、上記で書いた項目を1から売主又は仲介業者にヒアリングするのは大変だと思います。
安心R住宅にはこうした情報を記載した「安心R住宅調査報告書」がついています。この報告書を確認することで、過去の履歴や書類の保管状況、検査を行った結果の今の状態、今後想定される修繕項目と費用が把握できるようになります。
情報不足→不安→購入しないというサイクルから、情報開示→メリットデメリットの把握→購入可否の判断ができると思います。
こうした物件は「安心R住宅 地域名」で検索すると出てきますが件数が少ないのが実情です。一番物件数が豊富だと思うのは一般社団法人 優良ストック住宅推進協議会の「スムストック」のサイトではないでしょうか。
今後安心して中古住宅が購入できるようにこの制度を広めていかなければならないと感じています。



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