敷金ってなぜ支払うの?その扱いと、注意点も合わせて解説します。

賃貸

賃貸の借主「部屋を借りる時に1~3ヶ月分の家賃を敷金として請求されるけど、どんな意味があるの?ほかにも保証金と呼んだりするよね?」

こんな質問に答えます。

今回のテーマ

敷金について理解が深まり、借主に不利になる契約を結ばないようになります

敷金は貸主に預けるお金の事

敷金とは

敷金は、貸主に預けるお金です。退去時の原状回復費用、未払い賃料、その他借主が支払わなければならない債務がある時、なんらかの事情で支払われない場合にその債務の支払いにあてることができるお金のことです。

保証金も敷金と同じ扱いです。

敷金はいったん支払いますが、貸主が預かり、契約終了時には原則、無利息で返還されるお金です

預けているあいだ、預けた借主から貸主に「今月家賃の支払いが厳しいから敷金をあててもらえますか」とは言えません。ご注意ください。ですが預かっている貸主が、支払われない家賃等を敷金から差し引く事はできます。

敷金にはこんな性質があるため、以前は3か月分から6か月分預け入れることを求められた時代もありました。

また、法人で敷金(保証金)を支払う場合は、経理処理を行わなければなりません。

敷金を支払った時

借方 貸方
敷金 100,000 現金 100,000

敷金が返ってきた時

借方 貸方
現金 100,000 敷金 100,000

敷金の一部が修繕費で引かれた時

借方 貸方
現金 30,000 敷金 100,000
修繕費 70,000    

このほかに、敷引(償却)金が設定されている場合には、預け入れた時に前払費用として仕分けしておきます。

解約時の敷金は全額返金されるのが基本

敷金としての性質は、借主の債務を担保する目的で貸主に預け入れる金銭です。

当然、契約が終わるときに借主に残された債務がない場合は全額無利息で返還されます。

ではなぜ敷金が返ってこない事態がおこるのでしょうか?

実際のところ、ハウスクリーニング費用や原状回復費用が敷金より差し引かれているはずです。

その理由は契約内容に記載されています。

賃貸借契約の特約を要チェック

借主「今度引っ越しすることになったけど、敷金帰ってくるかな?」

契約書を見てみましょう。特約欄に解約精算についてなにか記載があるはずです。

部屋を借りる時は、重要事項説明を受けて、契約書にサインします。そして期日までに契約金(初期費用)を支払うことにより部屋を借りることができます。

重要事項説明書には、敷金の精算に関する事項が記載されており、借主から敷金を債務に充当してくれとは言えないこと、貸主は債務と敷金を相殺することができる事、お部屋の引き渡しが完了したら無利息で敷金を借主にかえす事などが記載されています。

借主に不利な特約は記載されていないか確認すること

特約は重要事項説明書にも、契約書にも記載されています。

特約は契約書の条文より優先される事項です。

そして契約自由の原則のもと、当事者間で決めた内容は誰にも干渉されないことになっています。

  1. 契約が終了した時、賃料の3ヶ月以上の金額が敷引金(償却金)として引かれる
  2. 退去時の畳の表替え費用は借主負担
  3. 退去時のハウスクリーニング費用は借主負担
  4. 退去時のカギ交換費用は借主負担
  5. 原状回復費用は借主負担

上記は通常なら貸主の負担である項目も、契約(特約)で双方が同意(サイン)したものについては有効になります。

通常、特約に書いてある項目と目安の費用の説明を受けます。

じつは契約する時には説明を受けて納得したはずが、解約の時は数年経っているので忘れてしまって解約精算書をみて慌てる方が多いです。

交渉で全て無しにしてほしいと言うことはできますが、それでは部屋を借りることができません。他の人に借りてもらいますといわれます。

賃貸の仕組み上、部屋を貸す側が有利だからです。

ですので、金額的に納得できる線引きをする必要があります。

おわりに

最近では部屋を借りやすくするために敷金0円の条件で契約できる部屋が増えてきました。

家賃債務保証会社の登場により、借主の債務を担保する目的の敷金を預からなくても代わりに保証会社が建替えて貸主に支払ってくれるからです。

保証会社と契約を結ぶのは借主です。

敷金を支払わない代わりに、初回契約金・月額費用・更新料の名目で保証料を支払わなければなりません。

こういった流れは現在主流となっており、たとえ借主が保証会社と契約したくなくても、貸主の希望で保証会社必須となっており、選べるものではなくなっています。

今後は敷金の預入額が減少し、0円物件がますます増えていくことになるでしょう。

0円物件でも、解約時は特約に沿った精算が行われます。借主の費用負担が約束されている場合、支払いが発生するのでその点注意が必要です。契約の時点でよく確認するようにしましょう。

今回のまとめです

  • 敷金は貸主に預けるお金
  • 原則、解約時に無利息で全額返金されるお金
  • 返金されないのは特約で約束されている事があるから
  • 敷金0円物件もあるが、解約時は契約書記載のとおりに清算が行われる

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