
収益不動産を購入したい人『不動産投資を始めるにあたって、物件資料に価格とかのってるし、家賃収入と価格のパーセンテージで表面利回りは計算できるんだけど、買っても大丈夫ってどこで判断したらいいの?』
こんな質問に答えます。
☑今回のテーマ
- 実質収益の出し方
- 運営費の中身
- 自分にあった融資の年数と金利
が理解でき、初期の投資判断に役立ちます。
はじめに
今回は投資判断を簡単に行える方法を解説します。
私たちが普段見ている収益不動産の資料には表面利回りの記載があり、物件検索のソートにも取り入れられています。
この表面利回りだけでは収益性は図れません。
表面利回りはあくまで参考程度にとらえてください。
それで、実質収益とは?
不動産を運営するにあたり、収入と支出が当然あります。
- 収入=家賃・共益費等
- 支出=運営費・保険・税金
収入から支出を引いたものがその不動産が生み出す純粋な収益となります。
この不動産が生み出す純収益の事をNOI(Net Operating Income)と言います。
不動産購入の判断基準となる数字です。

具体的にはどうするの?

NOIを出して判断するんだね?もっと具体的に教えてくれる?
はい、検討初期段階なので年額・単年で計算します。
- 最大の収入額を算出(満室想定家賃×戸数×12ケ月)
- 想定空室率を設定(仲介業者や不動産会社、対象物件周辺を歩いて調査)
- 不動産管理費(1-2×5%と消費税)
- 建物管理費(清掃費等)
- 共用部水道光熱費
- 火災・地震保険費用
- 固定資産税・都市計画税
1は収入で2~7は支出です。
これらの情報を集めるのに仲介会社へヒアリングが一番早いでしょう。
レントロールやキャッシュフロー表などを作成している場合が多いので、実際の空室率、運営費用がすぐわかります。
火災・地震保険は付き合いのある保険会社さんに建物登記簿謄本を見せればすぐに見積もりを作成してくれます。 建物登記簿謄本 も仲介会社がすでに持っています。
ケーススタディ

- 1LDK10部屋
- 家賃8万円/月(共益費全て込み)
- 空室率5%(-48万円)
- 不動産管理費5%(45.6万円)
- 建物管理費5万円/月
- 水道光熱費2万円/月
- 火災・地震保険料7万/年
- 固定資産税・都市計画税35万/年
- 8万×10部屋×12ケ月=960万円
- 960×0.95(空室率5%)=912万円
- 912万円×0.05(不動産管理費)=45.6万円
- (建物管理費)5万円×12ケ月=60万円
- (水道光熱費)2万円×12ケ月=24万円
不動産運営経費の合計は
45.6万円 +60万円+24万円+7万円+35万円=171.6万円
実質収益NOIは
912万円 ー 171.6万円 =740.4万円
約740万円が不動産が生み出す年間キャッシュフローということが分かります。
では、借り入れを使った場合はどうでしょうか?
融資を利用した場合のキャッシュフロー
不動産投資は融資を利用して行う場合が多いので、その場合のキャッシュフローの計算もします。
実質収益NOI ー年額ローン返済=ローン返済後の所得
すごく簡単にできます。
ローンの計算はサイトやアプリで試算できるものがあります。
そういったものを活用して自分にあった融資条件を導きだしましょう。
ケーススタディの続き【融資利用】
表面利回り8%の物件だとします。
物件価格:1億2千万円
自己資金:1千万円
借入金額:1億1千万円
返済期間:30年元利均等返済
金利 :1.5%
そうすると月々の返済額は37万9632円、年額455万5584円となります。
740.4万円 ー 455万5584円 =284万8416円
ローン返済後の所得 = 284万8416円
これでキャッシュが出る不動産であることが分かりました。

おわりに
何件か繰り返していくと、運営費用や火災保険料を1件1件問い合わせなくても建物の構造、設備、規模などから費用を予測することができるようになります。
こうした試算をすることで、売値・融資期間・金利の交渉をするときにも理由を付けて説明できるようになるはずです。
また注意点として、今回ご紹介した計算方法は物件をソートするのに使う簡易的な手法です。
一般的に家賃は下落するし、建物は劣化していきます。
収益シュミレーションを行う場合は複数年にわたって行うのようにしてください。
私が読んだ本で一番わかりやすかったものをご紹介しておきます。エクセルシュミレーションシートもダウンロードできます。



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