
居住用の自宅を売却して新たに自宅を購入した人「特定の居住用財産の買換え特例と、他の特例の違いは何なの?計算してみてお得な方を選べると聞いたけど?実際どうなの?
こんな質問に答えます。
☑ケーススタディで特定の居住用財産の買換え特例が理解できます。
特定の居住用財産の買換え特例とは?
この特例が受けられるのは令和3年12月31日までの間に居住用の自宅やその敷地を売った場合で、譲渡資産および買換え資産が後述する要件に該当すると適用できます。
この特例は取得価格の引継ぎによる課税の繰延べといわれるものです。
課税の繰り延べとは?
買換え特例というのは、税金がかからないということではなく、その譲渡の時点では課税しないということで、その後に買換えた資産を売却する場合には元の分まで遡って課税されるということです。
課税をを先に繰延べるということですから、この特例を必ず使った方がお得というわけではありません。
居住用財産には様々な特例や軽減措置があります。
例えば以前記事にした3,000万円の特別控除内で収まるのであれば、これを使う方がお得ですし、申請手続きも楽になります。
また、将来的に買換えた不動産の売却予定があるならば、所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例と3,000万円の特別控除を活用した方が良いです。
特例の利用の仕方は、自分のライフスタイルと照らし合わせ、金額の計算は税理士に相談するなどしてきめたほうが良いでしょう。
この特例の要件とは?
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えるもので、譲渡に係る対価が1億円以下のものとなります。
譲渡資産について
- 現に自分が居住している住まいで、居住期間が10年超であるもの
- 以前に自分が住んでいた住宅で自分が住まなくなってから3年後の12月31日までに譲渡されるもの
- 上記の住宅・敷地であること
- 災害によって住宅が滅失した場合でも、上記1,2の要件に当てはまる事
買換え資産について
- 譲渡資産を譲渡した年か前年中に取得したもの、または譲渡した翌年1月1日から12月31日までに取得する見込みであること
- 購入した住居の使用について、譲渡した年か前年中に取得したものである場合、譲渡した年の翌年12月31日までに。譲渡した翌年1月1日から12月31日までに取得する見込みである場合、譲渡した年の翌々年12月31日までに使用する事
- 床面積が50㎡以上であること
- 中古の耐火建築物である場合築25年以内であるか、新耐震基準に適合している証明がある、もしくは既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入していること
- 敷地は500㎡以下であること
計算方法
居住用財産の買換えの中身は取得価格の引継ぎによる課税の繰延べであり、次のようになります。
- 譲渡した資産の譲渡価格が買換えた資産の取得価格を下回る場合には、その譲渡はなかったものとして課税されません。
- 譲渡した資産が買換えた資産の価格を上回った場合には、売却代金のうち購入代金に充てた部分は譲渡がなかったものとして税金はかかりませんが、購入代金を上回る部分については課税されます。
譲渡資産の売却価格ー買換え資産の購入代金=収入金額
(譲渡資産の取得費+譲渡費用)×収入金額を譲渡資産の売却代金で割ったもの=所得費及び譲渡費用
収入金額ー所得費及び譲渡費用=課税長期譲渡所得金額
となります。
ケーススタディ

昭和50年に3,000万円で購入した自宅を、令和2年に9,000万円で売却して、新たに6,000万円のマンションを購入して住み始めた場合は令和2年度分の税額はどうなるの?
自宅の減価は800万円で譲渡費用が374万円かかったとします。
9,000万円ー6,000万円=3,000万円(収入金額)
(3,000万円ー800万円)+374万円=2,574万円
2,574万円×(3,000万円÷9,000万円)=858万円(取得費及び譲渡費用)
3,000万円ー858万円=2,142万円
税額は
所得税・・・2,142万円×15%=3,213,000円
復興特別所得税・・・3,213,000×2.1%=67,473円
住民税・・・2,142万円×5%=1,071,000円
合計・・・4,351,473円
所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率を選択適用した場合
収入金額・・・9,000万円
取得費・譲渡費用・・・(3,000万円ー800万円)+374万円=2,574万円
9,000万円ー2,574万円=6,426万円
税額は?
特別控除3,000万円を6,426万円より控除。3,426万円となります。
所得税・・・3,426万円×10%=3,426,000万円
復興特別所得税・・・3,426万円×2.1%=71,946円
住民税・・・3,426万円×4%=1,370,400円
合計・・・4,868,346円
最後に
マイホームの軽減税率や特例は適用要件や計算方法が似ています。自分のライフプランにあった特例を使い、有利にマイホームの買換えを行えるようにしましょう。
詳細な計算は税理士に相談した方が早くて確実です。相談時期によっては見てもらえないこともあるので、確定申告時期などずらして早めに相談したいところです。
ありがとうございました。



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