住宅等取得のために贈与を受ける人「親から住宅等取得のために、まとまったお金を贈与してもらった。相続時精算課税制度の申告をした場合どうなるのかな?」
こんな質問に答えます。
☑今回のテーマ
住宅取得等のための資金の贈与を受けた場合の特例が理解できます
相続時精算課税制度と住宅取得等のための資金の贈与
相続時精算課税制度において、平成15年1月1日から令和3年12月31日までの間に、住宅取得等の資金の贈与を受けた場合、特例を受けることができます。
特例の要件は、日本国内にある新築、もしくは新築後使用されたことがない家屋、中古住宅用家屋、住宅用家屋について行う増改築等に対するものになります。
どんな特例なのか?確認していきます。
1⃣ 相続時精算課税制度の選択の特例
「住宅取得等のための資金」の贈与を受けた場合には、その贈与者が60歳未満であっても、相続時精算課税制度を選択することができます。
受贈者(受ける人)は贈与の年の1月1日において20歳以上(令和4年4月1日以降は18歳以上)でなけれななりません。
2⃣ 住宅資金特別控除の特例
相続時精算課税制度の適用を受ける人が、「住宅取得等のための資金」の贈与を受けた場合には、2,500万円の特別控除額が控除できます。
住宅取得等資金の贈与については過去記事をご覧ください。
相続時精算課税制度の選択の特例の適用を受ける住宅用家屋等の範囲
| 区分 |
要件 |
| 新築若しくは建築後使用されたことのない住宅用家屋 |
- その家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるもの
- 床面積が50㎡以上であるもの(区分所有建物である場合は専有部分の床面積による)
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| 中古住宅用家屋 |
- その家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるもの
- 床面積が50㎡以上であるもの(区分所有建物である場合は専有部分の床面積による)
- 次のイ、ロのいずれかに該当する事
イ.建築されてから20年(耐火建築物の場合は25年)以内の家屋である事
ロ.築後年数にかかわらず新耐震基準に適合することが証明されたもの又は、既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入しているもの(その家屋の取得の日前2年以内に契約を締結したもの)
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| 住宅用の家屋について行う増改築等 |
- 自己が所有し、自己の居住の用に供している家屋
- 増改築等の工事費が100万円以上のもの(居住用部分の工事費が全体の工事費の2分の1以上であること)
- 増改築等後の家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるもの
- 床面積が50㎡以上であるもの(区分所有建物である場合は専有部分の床面積による)
- 増改築等の要件
「戸建て住宅」
- イ. 増築、改築、建築基準法第2条第14号に規定する大規模の改修の修繕及び同条15合に規定する大規模な模様替
- ロ. 家屋のうち居室、調理室、浴室、便所等の一室の床または壁の全部について行う修繕又は模様替
- ハ. 建築基準法の大規模の修繕又は大規模の模様替えに至らない工事のうち、地震に対する安全性に係る基準に適合させるための修繕又は模様替
- ニ. 家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定める高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合させるための修繕又は模様替(上記イ、ロ、ハ、ニに揚げる工事に該当するものを除く)
- ホ. 家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定めるエネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替(上記イ、ロ、ハ、ニに揚げる工事に該当するものを除く)
- ヘ. 家屋について行う給水管、排水管又は雨水の侵入を防止する部分(住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令第5条2項に規定する雨水の侵入を防止する部分をいう)に係る修繕又は模様替(その家屋の瑕疵を担保すべき責任の履行に関し、国土交通大臣が財務大臣と協議して定める補償保険契約が締結されているものに限り、上記イ、ロ、ハ、ニ、ホに掲げる工事に該当するものを除く)
- ト. 家屋について行うエネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用家屋又は大規模な地震に対する安全性を有する住宅用家屋として国土交通大臣が財務大臣と協議して定める基準に適合させるための修繕又は模様替(上記イ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘに掲げる工事に該当するものを除く)
「区分所有建築物」
- イ. 建築基準法第2条第5号に規定する主要構造部の床の過半又は主要構造部である階段の過半について行う修繕又は模様替
- ロ. 主要構造部でない間仕切り壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模様替で、間仕切り壁の一部について位置の変更を伴うもの
- ハ. 主要構造部である壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模様替で、壁の過半について遮音又は熱の損失の防止のための性能を向上させるもの
- ニ. 「戸建て住宅」のロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トまでの増改築等
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住宅等家屋を取得後に耐震改修工事を行った場合
耐震性の基準を満たしていない家屋について、取得の日までに耐震改修工事等を行う申請等をし、贈与を受けた翌年の3月15日までに耐震基準が適合することが証明された時は、贈与税の住宅取得等資金贈与の非課税措置及び相続時精算課税の住宅取得等資金の特例の適用を受けることができます。
以前の記事をご参照ください。
適用を受けるための手続き
住宅取得等のための資金の贈与を受けた場合の特例の適用を受けるためには、相続時精算課税制度の選択をする旨の届出書の他に、次の書類を添付しなければなりません。
- 受贈者の戸籍謄本又は抄本及び戸籍の附票の写し
- 贈与をした者の住民票の写し
また、相続時精算課税制度の住宅等取得資金贈与の特例の適用を受ける場合は、上記の添付書類の他に、次の添付書類が必要になります。
| 新築住宅の場合 |
- 住宅取得等資金の贈与を受けた年における贈与税の額の計算に関する明細書
- 新築または取得した住宅用家屋の登記事項証明書
- 受贈者の住民票の写し(取得した住宅に入居した日以降のもの)
- その住宅の取得が配偶者、生計を一にする親族その他その受贈者と特別な関係にあるもの以外のものからの取得である事を明らかにする書類
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| 中古住宅の場合 |
- 新築住宅の場合の1,2,4の添付書類
- 受贈者の住民票の写し(取得した住宅に入居した日以降のもの)
- 築年数要件に該当しない場合は新耐震基準適合証明書等
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| 増改築等の場合 |
- 新築住宅の場合の1の添付書類
- 住宅取得等資金を贈与により取得した日以降に作成された受贈者の住民票の写し
- 増改築等をおこなった住宅用家屋の登記事項証明書
- 増改築等の工事請負契約書
- 増改築等の工事証明書
- 増改築とともにその敷地の用に供される土地や借地権を取得する場合には、その土地や借地権をその受贈者の配偶者、生計を一にする親族その他その受贈者と特別な関係にあるもの以外のものからの取得である事を明らかにする書類
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