
買取再販を事業としている宅地建物取引業者の方「仕入れた不動産をリフォームして一般消費者に売却しています。不動産取得税の軽減について教えてくれる?」
こんな質問に答えます。
☑今回のテーマ
買取再販用の住宅用家屋を取得した場合の不動産取得税の軽減の内容が分かります
中古住宅の流通数は、平成25年に全住宅流通数の内14.7%占めているというデーターがあります。こうした中、中古住宅を仲介するだけではなくリフォーム・リノベーションを施し、今の時代に合った商品として売り出している不動産業者もいます。
今回はそう言った場合の不動産取得税の軽減の流れを申請まで確認していきます。
買取再販の住宅用家屋に係る軽減税率の内容
要件は
⑴ 宅地建物取引業法2条第3項に規定する宅地建物取引業者が取得する事
⑵ 宅地建物取引業者が個人に譲渡する住宅の床面積が50㎡以上240㎡以下の住宅である事
⑶ 宅地建物取引業者が個人に譲渡する住宅が、耐震に対する安全性を有するものとして、以下のいずれかに該当する事
- イ 昭和57年1月1日以降に新築された建物である事
- ロ 一定の耐震基準を満たしていることが次のいずれかの書類により証明されたもの
- 建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関又は住宅瑕疵担保責任保険法人が証する書類(耐震基準適合証明書)
- 住宅性能評価書の写し(耐震等級が1,2,3であるもの)
- 既存住宅売買瑕疵瑕疵担保責任保険に加入していることを証する書類(保険付保証明書)
⑷ 宅地建物取引業者が個人に対し住宅を譲渡し、その個人が自己の居住用の用に供する事
⑸ 宅地建物取引業者が物件を取得した時点で新築された日から起算して10年を経過した住宅である事
⑹ 宅地建物取引業者が住宅を取得した後、⑺ ⑻の要件を満たすリフォームをした後、個人へ譲渡し、その個人の居住の用に供するまでの期間が2年以内である事
⑺工事に要した費用の総額が、その住宅の個人への売買価格の20%(その金額が300万円を超える場合300万円)以上である事
⑻その家屋について以下のいずれかの該当するリフォーム工事が行われたこと
- イ.下記工事内容⑴~⑹に該当するリフォーム工事を行い工事の合計金額が100万円を超えること
- ロ.50万円を超える下記工事内容⑷⑸⑹いずれかに該当する工事を行うこと
- ハ.50万円を超える下記工事内容⑺に該当する工事を行い、給水管、排水管又は雨水の侵入を防止する部分の瑕疵を担保する既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入すること
施す工事内容
⑴増築、改築、建築基準法上の大規模な修繕又は模様替
⑵マンションの場合で、床または階段・間仕切り壁・主要構造部である壁のいずれかのものの過半について行う修繕又は模様替
⑶居室・調理室・浴室・便所・その他の室(洗面所、納戸、玄関、廊下のいずれか)の床又は壁の全部についての修繕、模様替
⑷一定の耐震基準に適合させるための修繕又は模様替
⑸バリアフリー改修工事(以下の1~8のいずれかの工事)
- 車いすで移動するための通路又は出入口幅
- 階段の勾配の緩和
- 浴室の改良(下記のいずれかに該当するもののみ)
- 入浴又はその介助を容易に行うために浴室の床面積を増加させる工事
- 浴槽をまたぎ高さの低いものに取り換える工事
- 固定式の移動台、踏み台その他高齢者の浴槽の出入りを容易にする設備を設置する工事
- 高齢者の身体の洗浄を容易にする水栓器具を設置し又は同器具に取り換える工事
4.便所の改良(下記のいずれかに該当するもののみ)
- 排泄又はその介助を容易に行うために便所の床面積を増加させる工事
- 便座を便座式の工事に取り換える工事
- 便座の便器の座高を高くする工事
5.手すりの取り付け
6.段差の解消
7.出入口の戸の改良(下記のいずれかの工事に該当するもののみ)
- 開戸を引戸、折引戸等に取り替える工事
- 開戸のドアノブをレバーハンドル等に取り替える工事
- 戸に戸車その他戸の開閉を容易にする器具を設置する工事
8.滑りにくい床材等への取り替え
⑹省エネ改修工事(改修部位の省エネ性能がいずれも平成28年基準以上となる工事で、以下の1、又は1の工事と合わせて行う2から4の工事。地域区分毎に要件が異なる。)
- 窓の断熱性を高める工事又は日射遮蔽性を高める工事
- 天井及び屋根の断熱改修
- 壁の断熱改修
- 床の断熱改修
※令和元年の改正で居室の窓の断熱改修工事又はこれと併せて行う天井、壁もしくは床の断熱改修工事で、改修後の住宅全体の省エネ性能が断熱等性能等級4又は一次エネルギー消費等級4以上及び断熱等性能等級3となるものが追加されました。
⑺給水管、排水管又は雨水の侵入を防止する部分に係る工事
手続きの流れ
中古住宅取得時
- 宅地建物取引業者が、不動産取得税申告書及び不動産取得税に係る徴収猶予申請書又は還付申請書を都道府県に提出します。
工事実施時
- 宅地建物取引業者が、増改築等工事証明書を建築士等に申請します。
工事完了後
- 宅地建物取引業者が、建築士等から改修工事証明書を入手します。
- 50万円を超える⑺給水管、排水管又は雨水の侵入を防止する部分に係る工事に該当する工事が行われた場合は、宅地建物取引業者が既存住宅売買瑕疵担保責任保険の保険証券及び保険付保証明書を入手します。
一般消費者へ住宅を譲渡後
- 宅地建物取引業者から買主へ中古住宅の譲渡後、買主の住民票の写しを入手します。
都道府県への申請
- 宅地建物取引業者が、課されている要件を満たした工事等を実施していることを確認できる書類を提出することで、不動産取得税の特例を受けることができます。
軽減の内容
令和5年3月31日までの間に、中古住宅を取得し、上記の要件を満たす場合に宅地建物取引業者に課される不動産取得税について、その住宅の築年月日に応じて課税標準から下記の表の中古住宅の軽減額を控除できます。

土地について
平成30年度の法律改正で、既存住宅と共に取得する住宅の敷地についても適用を受けることができるようになりました。
要件
宅地建物取引業者が個人に譲渡する住宅が次のいずれかの条件に該当するものである事
⑴ 次の要件を満たすこと
- その住宅を譲渡する宅地建物取引業者が、その住宅に関して「安心R住宅」標章を使用するものである事
- その住宅が特定既存住宅情報提供事業者団体登録規定第2号各号に揚げる基準に適合するものである事
⑵ その住宅の構造耐力上主要な部分及び雨水の侵入を防止する部分の瑕疵を担保する既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入する事
必要書類
土地部分に係る減額を受ける場合は、宅地建物取引業者がその土地を取得した日から2年以内に次の書類を提出する必要があります。
⑴ 安心R住宅調査報告書の写し又は既存住宅売買瑕疵担保責任保険が締結されていることを証する書類
⑵ その土地の登記事項証明書
「安心R住宅」については以前の記事をご覧ください。



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